2012年11月11日

イメージクラシック「秋の青空」その6

ハイドン 弦楽四重奏曲第63番ニ長調『ひばり』より第1楽章

吸い込まれる青い空
高く高く舞い上がる

 快晴の青い空を見上げていると、大空へ舞い上がって、旋回しながら美しい秋の紅葉の景色を俯瞰してみたい気持ちになります。

 大空を優雅に旋回しているかのような気持ちにさせてくれる曲が、ハイドンの有名な弦楽四重奏曲『ひばり』の第1楽章です。『ひばり』というニックネームの由来となった優雅な第1主題は、ひばりが優雅に青空を飛んでいるイメージを抱かせてくれます。一般的には、この主題はひばりの鳴き声をイメージさせるそうですが、僕はそのようには感じません。どちらにせよ、とても優雅な印象的な音楽で、快晴の日に良く似合う曲だと思います。
 
 ハイドンは交響曲と同様、数多くの弦楽四重奏曲を作曲しましたが、この『ひばり』はおそらく最も有名でかつ一度聴いたら忘れられない印象を与える曲です。





 
ラベル:ハイドン ひばり
posted by やっちゃばの士 at 09:30| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 秋の青空 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月08日

イメージクラシック「田園」その5

ブルックナー 交響曲第8番ハ短調より第2楽章

野人が夢見る

 ブルックナーは自身の交響曲第8番の第2楽章を、自ら「ドイツの野人」と呼びました。確かにこの曲は男性的な力強さを最大の特徴としますが、どこか哀愁に満ちた風が吹いているのも見逃せません。

この野人には秋の田園が似合いそうです。刈り入れが終わって藁が干してある11月の田んぼのほとりに野人が座って何かを考えているようです。やがて来るべき冬の足音なのか、楽しかった秋の収穫祭を思い出しているのかわかりませんが、僕にはブルックナーが過去の楽しみと将来への悲観の両方を思いながらこの曲を書いたように思えてなりません。

 ブルックナーは彼の交響曲の集大成という意識を持ってこの曲の作曲しました。そのため質量ともに、彼の交響曲の中で最も充実した作品となりました。ただ、彼はこのころから老いによる体力の衰えを感じていたようで、寂しさや悲壮感がこの巨大な曲のいたるところに表れています。この曲特有の深い情緒は、まるで現世の自然との別れをいとおしんでいるようにも思えてきます。

250px-Anton_Bruckner.jpg
アントン・ブルックナー

ラベル:ブルックナー
posted by やっちゃばの士 at 21:04| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 田園 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月06日

イメージクラシック「癒し」その2

ワーグナー 楽劇『トリスタンとイゾルデ』よりイゾルデの愛の死

永遠の癒し

 苦痛や痛みを感じて疲れた時、僕はワーグナー楽劇『トリスタンとイゾルデ』の最後に演奏される有名な「イゾルデの愛の死」の音楽を思い浮かべます。永遠の夜、永遠の癒し、そこでは現実的な苦痛と対極にある世界が静かに消えていくようです。

 『トリスタンとイゾルデ』の音楽は半音階の不安定な和音が波のように重なり合ったもので、無限の音の波に引き込む魔力のような力を持っていますが、この最後の「イゾルデの愛の詩」に至って初めて清涼な音になります。僕が特段に癒しを感じるのもこのような仕掛けがあるからかもしれません。

 この無限の音の波は、後世の作曲家に大きな影響を与えました。最もこの『トリスタンとイゾルデ』の世界に近い響きを作り出したのが、ロシアの作曲家スクリャービンです。彼のオーケストラ作品にみられる、夢の中を彷徨うような音楽を、僕は「」よ「癒し」のカテゴリーで取り上げています。





ラベル:ワーグナー
posted by やっちゃばの士 at 23:22| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 癒し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月04日

イメージクラシック「夜」その10

ラフマニノフ 2台のピアノのための組曲第1番「幻想的絵画」より第2楽章 夜…愛

闇の潮は満ちていき
癒されるものは嬉々として歌う

 ラフマニノフ2台のピアノのための組曲第1番は全4楽章からなり、「幻想的絵画」というタイトルが示すように、各楽章に詩の引用と標題がついています。その中の第2楽章は、夜と愛という標題がついていますが、夜が更けていくのを、嬉々として歌う鶯の声を模したピアノの妖しい調べが印象的です。満ち潮のように闇が満ちて来る様子の音楽に、僕は何かすごみのようなものを感じます。

 小学生のころ、よくこの季節に釣りに行っていました。干潟を通って陸続きの小島で釣りをするのですが、いつの間にか冷たい風が吹き出して、辺りがあっという間に暗くなっているのでした。そして元来た干潟を通ろうとすると、そこはなみなみと海水がいつの間にか覆っているのでした。そんなことがあってか、僕には闇と満ち潮の速さが重なって見えるのです。

ラベル:ラフマニノフ
posted by やっちゃばの士 at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月31日

キーワードクラシック「魔法」その1

デュカス 交響詩『魔法使いの弟子』

 今日はハロウィン。最もハロウィンにふさわしいクラシック音楽はなんだろうかと考えてみました。ハロウィンと言えば、お化けなのでお化けが出てくるベルリオーズ幻想交響曲の第5楽章やムソルグスキー交響詩『はげ山の一夜』などを思い浮かべますが、ちょっとこれらはハロウィンを楽しむにはおどろおどろしすぎています。

 僕は浦安市に住んでいますので、よく舞浜のイクスピアリに出かけるのですが、この時期のディズニーはハロウィン一色で、ハロウィンの衣装を着たミッキーの姿をポスターなどでよく見かけます。こんなこともあってか、ハロウィンと言うと僕はいつ頃からかディズニーのイベントを真っ先に思い浮かべるようになっていました。

 ここで出て来るのが、ディズニークラシックでも登場するデュカス交響詩『魔法使いの弟子』です。『魔法使いの弟子』はゲーテの同名のバラ―ドを音楽で描写したもので、魔法のほうきの動き等が精緻なオーケストレーションによって見事に表現されています。この曲はデュカス唯一の名曲として知られていましたが、ディズニー映画『ファンタジア』に編曲されて組み込まれることによって一層有名になりました。

DSCF2005.JPG



posted by やっちゃばの士 at 15:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 魔法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。