2011年12月20日

イメージクラシック「クリスマス」その3

プッチーニ 歌劇『ラ・ボエーム』より第1幕、第2幕

 オペラでクリスマスにちなんだ曲というと、子供のための曲がまず思い出されます。フンパーティング『ヘンゼルとグレーテル』は、その代表で、ドイツではクリスマスに上演されるのが通例になっています。ただ、大人からみるといささかロマンティックな気分を味わうには物足りないのは事実です。そんな大人のためのクリスマスオペラとして、プッチーニ『ラ・ボエーム』を第1に上げたいと思います。

『ラ・ボエーム』の第1幕、第2幕はクリスマスイヴのパリ。ラ・ボエームとはフランス語でボヘミアンと言う意味で、ボヘミアンの詩人、画家、哲学者、音楽家たちの生活と恋の物語です。このオペラは音楽が非常に抒情的で、ストーリーも美しく、多くのオペラの材料として登場する欲望や嫉妬などの感情がありません。僕は結構ストーリーを気にしますが、ストーリーを見て、プッチーニのオペラで最初に聴いてみようと思ったのがボエームでした。

第1幕の詩人ロドルフォと針子のミミが出会う場面は、まさに運命の出会いともいうべき感動的な音楽が流れます。ミミがろうそくの火を貸してほしいと、ドアを小さくノックして訪ねて来るのですが、貧しい二人が冷え込んだボロアパートでの出会ってから互いに自己紹介するまでの歌を最初聴いたときは、涙がこみ上げて来たものです。

2人を包むように照らす温かい月の光

やがて仲間の呼ぶ声に促されて、クリスマスイヴのパリのにぎやかな街へと出かけていきます。この部分はとても色彩感豊かな音楽で、クリスマスイヴの生き生きとした雰囲気が伝わってきます。

感動と楽しさ

が詰まったこのオペラを僕は20年ぶりに聴いてみました。悩める独身時代の思い出とともに昔感じた感動も伝わってきました、

ラベル:プッチーニ
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2011年12月16日

イメージクラシック「クリスマス」その2

チャイコフスキー バレエ『くるみ割り人形』より第1幕第2曲「行進曲」

 「パパ、クリスマスツリー子供部屋に飾ったよ」

 夜帰宅すると、ベッドで寝ていた長女が部屋から出てきて、僕に告げました。我が家のクリスマスの飾りつけは、もっと前に済んでいましたが、クリスマスツリーはリビングにずっと置いてありました。やはり、子供たちにとっては、暗闇の中できらきらと光るイルミネーションを傍に見ながら眠りに就くことこそが、クリスマスへの期待感を強くすることなんだということを改めて感じました。

 クリスマスツリーの周りをぐるぐる踊りながら回る子供たち

の情景が、バレエ『くるみ割り人形』の第1幕の有名な行進曲とともに浮かびました。コルネットのメルヘン的な響きで始まる行進曲は、ついこの間バレエの発表会で長女が躍ったばかりです。この行進曲は娘たちの間で大人気、カーステレオでこの部分になると、小さく狭い車の中で飛び跳ねながら踊りだすといった始末です。

 この小さな行進曲は、有名なので様々な編曲がなされていますが、やはり原曲が一番だと思います。チャイコフスキーの魅力がいっぱい詰まっているからです。くるみ割り人形はチャイコフスキー3大バレエの最後の作品で、作曲時期は悲愴交響曲と重なっています。そのため、彼の作曲技法の集大成として、この小さな曲にも彼の音楽の魅力がお菓子袋のようにいっぱい詰まっています。

コルネットのメルヘン的な響き
低弦の印象的なピッチカート
憂いを含んだ中間部の旋律

 ちなみに、この行進曲は第1幕「クリスマスパーティー」の第2曲なので、バレエ全曲の最初の方に登場しますが、演奏会用組曲では「金平糖の踊り」「葦笛の踊り」「花のワルツ」といった曲と一緒に演奏されるので、バレエでも第2幕「お菓子の国」の中の一部として登場するという印象が強くあります。先回のバレエの発表会もそうでした。全曲のCDを車の中で流していると、この行進曲の前にも後にも、なかなか発表会で登場した踊りの曲が出てこないので、娘たちは不満のようです。

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2010年12月16日

イメージクラシック「クリスマス」その1

ハイドン交響曲第26番ニ短調「ラメンタチオーネ」

 街に出かけると、あちらこちらにクリスマスのイルミネーションが楽しそうに点滅しています。サンタクロース、クリスマスツリーに子供たちは大喜びです。楽しさばかりが目立つクリスマスですが、その本来の意味はキリスト教と切っても切れない関係があります。より感動的なクリスマスを味わうためには起源を知った方がいいのではないかと僕は思います。

キリスト教とクリスマスというと、やはり美しい讃美歌です。僕が小さい頃はよく「きよしこの夜」を歌ったものでした。僕の子供たちが「きよしこの夜」を歌っているのを、僕はまだ見たことがありません。最近の幼稚園では歌わないのでしょうか。

さて、クリスマスにちなんだクラシックですが、僕は美しい讃美歌を用いた曲を第一に上げたいと思います。ハイドン交響曲第26番二短調「ラメンタチオーネ」。3楽章の小さな交響曲ですが、第1楽章と第2楽章にグレゴリオ聖歌の旋律が用いられていて、とても印象深い作品です。

第1楽章アレグロ シンコペーションを伴った悲劇的な第1主題に始まります。このまま悲劇的な展開と思いきや、救いの時を告げるようなホルンの柔和な響きで、グレゴリア聖歌の第2主題が登場します。このホルンの出だしの部分は、感動的でとても印象深く、何度聴いても気持ちがよい音楽です。

第2楽章アダージョ 聖夜に聴きたい音楽です。我が子はすやすやと眠り、窓辺から外を見れば雪がしんしんと降っているといった情景を彷彿とさせる音楽です。哀歌(ラメンタチオーネ)という聖歌がオーケストラによってゆっくりと演奏され、この聖歌の旋律の美しさとともに、ハイドンのオーケストレーションの見事さが伝わってきます。特にホルンの使い方が印象的で、やさしさ、柔和、平和、安堵といった気持ちを与えてくれます。

ラベル:ハイドン
posted by やっちゃばの士 at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | クリスマス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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