2010年04月22日

イメージクラシック「雨」A

ブラームス ヴァイオリンソナタ第1番ト長調『雨の歌』

 4月は例年雨の多い季節ですが、今年はいつもよりも雨の日が多いような気がします。朝外に出て、雨に直接当たると冷たくはなく、ある種の心地よさを感じました。学校に通う子供たちの傘の赤や黄色がとても新鮮に見えます。

 子供たちの姿を見ていると、小学校に入学して間もないころ真新しい傘と長靴で雨の田圃道を歩いたことを思い出します。雨に心地よさを感じた原因は、ふとそんな風景が浮かんだからもしれません。

 ブラームスのヴァイオリンソナタ第1番は『雨の歌』というニックネームを持つ大変有名なヴァイオリンソナタです。第3楽章にブラームス自身作曲の歌曲『雨の歌』の旋律が使われていることから、この名前がついたのですが歌曲の方はあまり有名ではなく、普通『雨の歌』というとヴァイオリンソナタ第1番のことを指します。

 『雨の歌』は「少年時代の雨の日を回想して、雨の日の情緒に創造力をもらう芸術家の心情」を歌ったもので、僕が雨に心地よさを感じたのと同じように、人は雨から情緒的な刺激を受けるものだということを改めて感じます。

 このソナタは、すべての楽章が歌謡性豊かで親しみやすいです。『雨の歌』に直接関係するのは第3楽章だけですが、この曲を有名にしているのは何と言っても第1楽章の親しみやすい旋律でしょう。また、雨の日のイメージに関しては、第3楽章よりもむしろ第2楽章の方が強いのではないかと思います。いずれにせよ、どの楽章も非常に完成度の高い名曲となっています。

第1楽章 第1主題も第2主題も非常に抒情性豊かで親しみやすい
第2楽章 葬送行進曲風だが明るい。暗い部屋でひとり雨音を聴いているようで、ショパンの「雨だれ」を連想させる
第3楽章 雨の歌。テンポがよく聴いていて気持ちがいい


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2010年03月06日

イメージクラシック「雨」@

ショパン 『24の前奏曲』より第15番『雨だれ』


 3月に入って雨の日が多くなりました。この時期の雨は真冬の雨と違って、温かみがあります。たくさん降った雨が大地の生き物たちのエネルギーになると考えると何だかワクワクしてきます。

 さて、春の雨が似合う曲と言えば、ショパンの『雨だれ』前奏曲です。ここで感じ取ることのできるのは、激しい雨でも冷たい雨でもなく、ひっそりと降り続ける雨の情景です。


雨に対する可憐な気持ちと
暮れていく雨の中での孤独


が伝わってきます。


夕べの薄暗い軒下に咲いている白い水仙


春は一歩ずつ近づいています。


「水仙のように雨の力をもらって成長しているだろうか」

誰にも知られない美しい水仙のように誰にもわかってもらえないだろうか」


感受性の豊かな人ならば、春の音が近づくと「自分はどうだろうか」と上記のようなことを考えたことが一度はあるのではないでしょうか。ショパンも雨音を聴きながら、自分を見つめていたのだろうと、この短い曲の中間部のほの暗い音楽を聴きながらいつも思います。

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