2012年08月15日

イメージクラシック「鐘」その3

リスト 巡礼の年第1年『スイス』より第1曲「ウィリアム・テルの礼拝堂」

旅の始まりを告げる鐘

 リストはヴィルトーゾとしてヨーロッパの音楽界を席巻しましたが、20代後半になって華やかな社交界を離れ、彼自身の内面を求めてスイスに旅に出ます。このたびの間に彼がスイスで感じた世界を音にしたのが、巡礼の年第1年『スイス』に収められた9曲です。

 その中の第1曲「ウィリアム・テルの礼拝堂」は、旅の始まりを告げるにふさわしい雰囲気を持った曲で、礼拝堂の鐘を思わせる響きで曲は始まります。やがて、作曲者の胸にはスイスの独立解放軍の自由への思いが自らの自由への思いとオーバーラップして湧きおこってきます。抑えきれない激しい自由への思いは、礼拝堂の高い鐘の音となって強く響きます。

 リストのピアノ作品にはたびたび鐘を模した音が登場しますが、僕はこの曲が一番奥の深い鐘の響きを表現しているように思います。夏の避暑地への旅を思いながら、聴きたい1曲です。

posted by やっちゃばの士 at 23:52| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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