2012年04月23日

イメージクラシック「春」その8

ブラームス セレナード第1番ニ長調より第1楽章

新緑の新天地での新しい出発

 桜の花が散った後を埋めるように、生命力に満ちた新緑の葉がいつの間にか枝いっぱいについています。明るくのどかな四月の午後は純白な気持ちになるものです。

 ブラームスセレナード第1番の第1楽章の牧歌的なホルンの響きが聞こえてくるようです。この第1楽章は新鮮で幸福な思いに満ちた作品で、ちょっとブラームスらしからないさわやかさに満ちています。そこには意気揚々とした青年ブラームスの姿があります。

 ブラームスは64歳の生涯を送りましたが、彼の作品の持つ抒情は彼のそれぞれの年齢に相応したものになっているのが特徴的です。青年期には若々しい青年らしさ、壮年期には落ち着いた男性らしさ、晩年期には枯れた諦念のような弱弱しさと、ブラームスほど作曲者の年齢が作品にストレートに反映する作曲家も珍しいと思います。

 20歳のブラームスはデュッセルドルフのシューマンを訪ねますが、1年後シューマンはライン川への投身自殺未遂を起こし、その2年後に亡くなります。ブラームスはシューマンの死後、シューマンの妻クララとその幼い子供たちの助力になろうとシューマン家の手伝いをしていましたが、そのような状況のブラームスを見かねた友人が、デトモルトという小さな城下町の音楽教師に推薦しました。そこで彼は女性コーラスの指揮や婦人たちにピアノを教えたりするようになりました。そのような環境で、このセレナードは作曲されたため、さわやかな幸福感に満ちた曲になっているようです。展開部でクララ・シューマンのことを思い出したように音楽がちょっとメランコリーになるのが印象的でいかにもブラームスらしいです。

ラベル:ブラームス
posted by やっちゃばの士 at 19:26| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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