2011年12月26日

イメージクラシック「雪」その4

ハイドン 交響曲第45番嬰へ短調『告別』より第1楽章

汚れちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる
汚れちまった悲しみに 今日も風さえ 吹きすぎる(中原中也) 


 夕方の帰宅時、関東平野の空は雲がないところと不気味な黒い雲で二分されていました。の空は黒雲に覆われ、スカイツリーも巨大な黒雲をバックにすると何だか大変小さな存在のように思えたものでした。おそらく北の方は雪が降っているのだろう。に下ってくるかもしれないという不安と緊張を感じながら、僕は帰路を急ぎました。

 ハイドン交響曲第45番の第1楽章。雪がひらひらと舞い落ちて来るように、下降音型の主題が何回も繰り返されます。最初トゥッティで出た後、チェンバロがこだまのようにソロで同じ旋律を繰り返しますが、雪の厳しさを遠くから眺めている僕の立場は、このチェンバロのようなものかもしれないと思いました。

 この交響曲の第1楽章は、ハイドンの104曲の交響曲の中でも、最も強烈な印象を与えてくれる曲です。そのインパクトは古典派の交響曲においては、モーツァルト小ト短調(交響曲第25番)と双璧をなす曲ではないかと僕は考えています。『告別』というニックネームは第4楽章のエピソードから来ていますが、それ以上のニックネームをつけたくなるほど存在感があるのがこの第1楽章です。

夜には雪が降り積もっていることだろう





ラベル:ハイドン
posted by やっちゃばの士 at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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