2011年10月07日

イメージクラシック「秋の青空」その4

シューベルト ピアノソナタ第20番イ長調より第1楽章

青空に響く青年の歌

 青空から下りて来る暖かい光は心地よく、ずんずんとどこまでも歩いていきたい気分になります。昨夜までの悩みは遠い過去のことのように消えてしまい、澄んだ青空のような将来が目の前に広がっているのではないかという思いになります。ただ時折感じる冷たい風が、ふと現実の破片を思い出させたりもします。

 シューベルトピアノソナタ第20番は、シューベルトの後期三大ソナタの真ん中の曲です。悲劇的な第19番諦念に満ちた第21番の間にあって、温和な秋晴れのような表情をもった、ちょっとホッとする曲です。シューベルトの晩年の苦しさを思うと

悲しいことばかりではなく、楽しいこともある

と感じさせてくれる力がこの曲にはあります。シューベルトは彼の才能を高く評価してくれた同年代の作曲家フンメルにこの作品を捧げています。シューベルトの生前、この曲を含めて3つのピアノソナタは出版されることはありませんでした。人びとがこのソナタを聴いたときは、シューベルトの魂は深く澄んだ青空のどこかに消えてしまっていたのでした。



posted by やっちゃばの士 at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 秋の青空 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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