2011年08月30日

イメージクラシック「月」その2

レスピーギ 交響詩『ローマの松』より第3部「ジャニコロの松」

 夏の最後の休日。僕は家族と小旅行に出かけました。帰りの車の中は、子供たちの歌声に満ちていました。空には白く美しい月が浮かんでいて、どこまでも僕たちの車についてくるのでした。

「パパきれいな月だね。」 

月はとても静かに無言で僕たちの会話を聴いているように見えました。

「僕は来年も同じように楽しく美しい月を子供たちとながめることができるだろうか。」

 僕は独立を考えていました。寝ても覚めてもどうやったら家族につらい思いをさせることなく独立できるかを考えていました。子供たちの無邪気な笑顔を見れば見るほど、「絶対に失敗できない」「僕は独りよがりなのだろうか」といういたたまれない思いになるのでした。

「月は僕たちがどうであろうと常に無言で美しい光を照らし続けるのだろうな。」

「このまま時間が止まってくれたら・・・。」

 レスピーギの美しい月を描写する音楽がカーステレオからは流れていました。交響詩『ローマの松』の第3曲「ジャニコロの松」です。ローマ3部作の緩徐楽章と言えば

『ローマの噴水』の第4曲「黄昏のメディチ荘の噴水」
『ローマの松』の第3曲「ジャニコロの松」
『ローマの祭り』の第3曲「十月祭」

がありますが、おそらくこの「ジャニコロの松」が最も美しいと思います。あまりにも透明なその抒情は、何か大切に守らなければならないような厳かな雰囲気を持っています。

ピアノは夜のそよ風
クラリネットは月の淡い光
弦楽器は夜の静けさ


をとても効果的に伝えてくれます。月夜はやがて小鳥のさえずりによって朝を迎えます。

「夢を夢では終わらせたくない・・・。」

posted by やっちゃばの士 at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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