2011年07月05日

イメージクラシック「花」その1

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調より第2楽章
 
霧の立ちこめるひっそりとした池
美しく咲いた一輪の蓮の花
誰もその存在に気がつかない
彼は誰も気づいてくれなくても
ただ力の限り美しく
その大輪の花を咲かせようとするのだった

 ラフマニノフピアノ協奏曲第2番。今ではピアノ協奏曲を代表する超有名曲ですが、作曲当時ラフマニノフは創作に対して全く自信が持てず、自分の才能を信じることができない状態でした。この曲の作曲から遡ること3年、自信を持って発表した交響曲第1番の初演の大失敗により、彼は自信を喪失しうつ病になってしまったのでした。僕はこの交響曲は傑作だと思っているので、当時の聴衆に受け入れられなかったことが不思議でなりませんが、当のラフマニノフは不思議を通り越して、大ショックだったことでしょう。おそらく自分が白に見えるものが、周りは黒に見えるというぐらい信じられない話だったのではないかと思います。

 そのような中で作曲されたこの曲の第2楽章のアダージョは、しぼみかけた花が、周りの愛と励ましを受けて、再び大輪の花を咲かせるようなストーリー性を感じさせる本当に美しく感動的な曲です。

不安と迷いを表すような弦楽器による霧がかかったような序奏
ゆったり流れる美しい弦の波の上を揺れる癒しの木管楽器
自信を次第に回復し現実世界に臨む第3楽章への懸け橋


ラフマニノフの数ある美しいアダージョの中でも随一の美しさをもった特別の作品だと思います。




posted by やっちゃばの士 at 06:35| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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