2011年07月04日

イメージクラッシック「海」その6

メンデルスゾーン 交響曲第4番イ長調『イタリア』より第1楽章

峠へと続く長い坂道。重いペダルを汗を流しながらこぐ。峠を越えると眼前に開ける

青い海
青い島
青い岬


松の葉茶色がかった幹青空に伸び、むき出しの花崗岩が晴れの日を一層明るくする。

 
 僕は岡山県の玉野市で生まれ育ちました。玉野市は岡山県の最も南部にある児島半島にあります。その児島半島の東端で育った僕は、中学生のころ毎日のように小豆島豊島などを眼前に眺めることのできる岬の峠を自転車をこいで往復していました。真夏の鮮やかな風景を見ながら、僕はいつもメンデルスゾーン交響曲第4番『イタリア』の明るい第1主題と、情熱的な第3主題を思い描き、「児島半島こそ日本のイタリア半島だ」と誇らしげに思っていたものです。
 
 小学五年の時僕をクラシック音楽の世界へ導いてくれたのがメンデルスゾーンでした。初めて親に買ってもらったレコードが、ロッシーニ序曲集(コリン・デイヴィス指揮)とメンデルスゾーンの劇付随音楽『真夏の夜の夢』(ケンぺ指揮)で、B面が『イタリア』でした。僕は当時「交響曲」とは何ぞやということなど全く知りませんでした。聴いてみると、冒頭の明るい第1主題がとても親しみやすく、何度も聴いているうちに第1楽章だけは全部通して聴けるようになりました。そして、ロッシーニの序曲集よりも、聴きごたえのある作品だと思うようになったのです。

 今でも瀬戸内海の夏の風景を思い出すと、自然と『イタリア』の弾むような音楽が頭に浮かんできます。メンデルスゾーンはイタリア旅行中にこの交響曲を着想したといわれています。躍動感あふれるリズムと明暗がすばやく交差する音楽的特徴は、鮮やか色彩効果を生みだしていて、北国ハンブルグ生まれのンデルスゾーンが感じた感動がありありと伝わってきます。スコットランドの旅行中に着想された『スコットランド』交響曲が霧に覆われたようなイメージなのと対照的で、両者の極端な違いに僕はメンデルスゾーンの天才を感じます。

posted by やっちゃばの士 at 12:43| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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