2011年06月30日

イメージクラシック「海」その5

ラヴェル ピアノ曲集『鏡』より第3曲「海原の小舟」

 夕立が過ぎた後、運河の表面はオレンジ色に輝き、さわやかな風が吹いています。岸辺につないであるボートの白色がより一層鮮やかに見えます。

 ラヴェルのピアノ曲「海原の小舟」は、まさに夕方さわやかな波と風を受けて揺れる船の風景にぴったりの音楽です。アルペジオが模す波の揺れの中に、小舟を表す素朴な旋律が見え隠れします。

 この曲は詩情よりも、むしろリアリティの方が伝わってくるところが特徴的で、即物的な響きがします。『鏡』というピアノ曲集に入っているのも頷けます。ラヴェルの音楽はドビュッシーの音楽と比較されることが良くありますが、ドビュッシーの音楽が印象派絵画だとすれば、ラヴェルの音楽は写真とでもいえるでしょうか。ラヴェルはこの曲をオーケストラ用にも編曲しており、こちらの方は原曲よりも色彩感に富んでおり、印象派風の絵画のような雰囲気を持っています。

アンド~1.JPG
ドラン コリオール港の船


posted by やっちゃばの士 at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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