2011年03月06日

イメージクラシック「春」その5

ベートーヴェン ピアノソナタ第15番ニ長調『田園』

 寒い日が続いていましたが、今日は温かい日でした。いつも朝露で全面濡れている寝室に窓も、八割程度しか濡れていなかったのが印象的でした。


厳しい冬が去ってはまた来るように、平和な春は長く続かない。だからこそ春は春らしくあってほしい。

 ベートーヴェンピアノソナタ第15番は、ほのぼのとした春の田園風景を思わせる抒情を持っています。『田園』というニックネームは、ベートーヴェンがつけたものではなく、第三者がこの曲の持つ春の田園を思わせるような穏やかな情緒に感銘を受けてつけたものです。このタイトルはとてもよくこの曲の特徴をとらえていると思いますが、僕には、ただ穏やかではなく、何か厳しさが去って訪れた平和と穏やかさのように思えます。

 第1楽章から終楽章への曲の流れが何か小さなストーリーを感じさせるものを持っており、『月光』や『テンペスト』という暗い情熱を持った傑作の陰に隠れがちなこの作品ですが、とても充実しているソナタだと僕は思っています。

第1楽章 とても控え目な出だし、ちょっとためらうような気分を持った音楽です。まだ寒い冬は空けないと思っていたが、意外にも春の訪れは早く、本当だろうかと疑いながらも、徐々に春に同化していくといった感じでしょうか。

第2楽章 ニ短調。憂鬱な歌。やはりまだ寒かった。そして、僕の気持にもいまだ春は来ず。一度聴いたら忘れないとても印象的な旋律です。

第3楽章 スケルツォ。ひばりの舞といったところでしょうか。躍動的な音楽です。

第4楽章 ロンド。「やはり春は来た。よかったねえ。」と、安心感と期待感を抱かせる印象的な主題に始まります。のどかな風景をどこまでも楽しんで歩いていくような軽快なロンド。

posted by やっちゃばの士 at 09:34| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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