2010年06月11日

イメージクラシック「夢」A

ドビュッシー 『夢』

 青空に流れていく雲。明るい運河のきらめく波。ビルの窓から見えるこの風景には音がない。ただ景色が時とともに移り変わっていく。次の夏も同じ場所から同じ景色を眺めているのだろうか。いつのまにか思いは風に流れて淡い空気の中に消えていく。

 人は、とりとめもない思いと期待を、毎日幾度もなく抱いて過ごしています。ふと流れていく淡い思い。そんなとりとめもない思いの瞬間を美しく甘い思いにしてくれるのがドビュッシーのピアノの小品『』です。夢見心地をそのまま音楽にしたような短いが印象的な曲です。

 ドビュッシーの作品の中において、この曲は目立たない小品で、ドビュッシー自身も自己のスタイルを確立する前の習作と見なしていたようです。ただ、彼の代表的作品である『前奏曲集』や『練習曲集』などの後にこの曲を聴いた時の清涼剤のような気持ち良さは格別なものがあると思います。



ラベル:ドビュッシー
posted by やっちゃばの士 at 21:34| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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