2010年02月12日

イメージクラシック「夜明け」B

ラヴェル バレエ『ダフニスとクロエ』より夜明け

 ドビュッシーと並ぶフランスの作曲家ラヴェルも、風景の印象を音で表現することが非常に上手です。ラヴェルの音楽づくりはドビュッシー以上に緻密で、パトスよりもロゴスを感じさせます。

 この『ダフニスとクロエ』も、恋愛風景を描いたバレエですが、プロコフィエフのバレエ『ロミオとジュリエット』のような抒情的な音楽ではなく、ストラヴィンスキーのバレエ『火の鳥』のような叙事詩的な音楽に仕上がっています。曲の雰囲気は

火の鳥』にそっくりです。

暗闇の中にきらめく音楽
感情が姿を見せない音楽
音のタペストリー


実はこの両曲ともロシアのプロデューサーであったディアギレフの依頼によって作曲されたという共通点があります。

『火の鳥』が1910年
『ダフニスとクロエ』が1912年


ほぼ同時期の作曲で、作風が似ているのも偶然ではないと僕は思います。ただ『ダフニスとクロエ』のほうが、舞台がギリシア神話であり、作曲者がフランス人なので、『火の鳥』よりは明るい光が差し込むように感じます。

 さて「夜明け」の部分についてですが、この部分はこのバレエの中でもっとも有名で印象的な部分となっています。ダフニスとクロエは海底の海賊の暗闇から解放されていく場面で、次第に闇の情景が明けて行きます。


混沌とした闇の中に小鳥のさえずりが聞こえてくる


小鳥の声は「夜明け」の場面には効果的で、他の作曲家も「夜明け」の音楽で用いています。日常生活の中で夜明けと聞いて小鳥の鳴き声をイメージする人は多いのではないでしょうか。

 なお、ラヴェルはこの曲以外にも「夜明け」の音楽を描いています。これに関しては次回の記事で取り上げます。




posted by やっちゃばの士 at 22:50| Comment(0) | 夜明け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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