2012年03月10日

イメージクラシック「雨」その14

ショパン バラード第2番ヘ長調

 久々に2日間続けて雨が降りました。長い雨は春が近づいていることを教えてくれます。春を感じてうれしいという気持ちと、冷たい雨の厳しさに気がふさぐという2つの感情が交互にまじりあう不思議な気持ちです。

 しとしとと降る雨の情緒に合うと思われるのが、ショパンバラード第2番です。この曲は穏やかで落ち着いた主題で始まりますが、この部分の雰囲気が『雨だれ前奏曲』を彷彿とさせます。穏やかな音楽が一巡した後、突然嵐のようなプレストになります。これでもかと大地にたたきつける嵐の雨のようです。嵐が静まった後、冒頭の穏やかな音楽と激しいプレストが繰り返しコーダに入るのですが、このコーダがまたものすごい音楽です。怒りと悲しみをたたきつけてもたたきつけきれないといった感情の爆発が伝わってきます。

大雨の中で叫ぶショパンという男

の姿がそこにはあるように思います。

 この曲をショパンは自らの意欲作だと思っていたためか、この曲をシューマンに献呈しました。ところが、シューマンはこの作品をあまり評価しなかったとそうです。おそらくシューマンの美意識に適わなかったからだと思いますが、ピアノソナタ第2番『葬送』と並んで最も前衛的な作品であることは間違いないでしょう。



ラベル:ショパン
posted by やっちゃばの士 at 20:01| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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